当会では、独自の基準を基に自主管理認証を実施しています。

標識に関する、よくある質問にお答えします。

(最終更新日 2018年8月22日)

安全標識の定義

安全色と幾何学的形状を組み合わせた基本形によって、一般的な安全のメッセージを伝え、図記号を加えることによって、特定の安全のメッセージを伝える標識。JIS Z 9101:2005より

安全色の定義

言語から独立して情報を伝える一つの意味をもつ、視覚的に知覚される図形。JIS Z 9101:2015より

図記号(Graphical symbols)の定義

言語から独立して情報を伝える一つの意味をもつ、視覚的に知覚される図形。JIS Z 9101:2015より。

ピクトグラム、アイコン、マーク、記号などは団体、企業、個人などが独自に作成したものであり、図記号とは異なるもの。

図記号とは、規定された作図の原則(ISO 3864-3,JIS S 0102)に沿って作図し、ISO・JISで規定された理解度テスト、視認性テストを行い規定されたスコアをクリアしたものをISOの場合は各国による各段階投票における承認、JISの場合はJIS原案作成委員会の審議により承認されたものをいう。(中野)

危険物標識の「火気厳禁」で「タテ型」と「ヨコ型」どちらを付ければ良いですか?

火災予防条例で定められていますのでお近くの消防署で聞いてください。一般的には「ヨコ型」が多いですが、「タテ型」も使用されています。

デパートの入り口などで見かける「火気厳禁」「禁煙」「危険物持込厳禁」3枚表示してあるが「火気厳禁」「禁煙」は、図記号が入っていて見栄えが良いが、「危険物持込厳禁」には図記号が無くまた、英語も併記されていないのはどうしてですか。

「火気厳禁」及び「禁煙」のマーク(図記号)は、ISO(国際標準化機構)で図記号が標準化(規格化)されているので消防庁が取り入れ「火災予防条例」で定められ、用いられています。
「危険物持込厳禁」については、前述のISOに標準化されたものがなく仕方なく今日に至っている。英語併記については近年、国際化という観点から併記を義務付けている自治体もあります。

「身障者マーク」の色について決まっていますか?

白地に青のマーク又は、青地に白のマークと決まっています。

駅などで見かける「禁煙」のマークでタバコの絵がそれぞれ違っているものあるが?

禁止を示す赤の円に斜線(左上から右下へ)は規格で決まっていますが、タバコの絵については、著しく意味と相違するものは別として許されています。従ってタバコの絵が左右逆でも良いことになります。

消防署から、非常口に表示する標識を付けるよう指摘されましたがどのようなものを付ければ良いですか?

非常口の扉の上部に、「避難口誘導標識」下記のような標識を、

非常口に通じる通路に、「通路誘導標識」下記のような標識をつけてください。

暗いところで目立たせるのに、最も適しているものは何が良いですか?

夜光には、「反射」「蛍光」「蓄光」とあり、それぞれ特徴があります。

1)反射:道路標識に多く使用されています。

車のヘッドライトや懐中電灯など光を当てると当てた方向に反射して光って見える。これを再帰反射といいます。光を照射する必要があります。

2)蛍光:蛍光ペン、うき、スキーウエア、ヘリポートなどに使用されています。

色が鮮やかで一般色より約4倍明るく輝いて見えます。霧、吹雪など視界が悪いときや夕刻の薄暗いときに一般の色より良く見えます。紫外線に弱いという性質があります。

3)蓄光:避難標識、消火器具類の設置場所標識などに使用されています。

蛍光灯などの光を吸収、蓄積して暗所で発光します。吸収―蓄積―発光は何度でも繰り返すことができます。

以上それぞれの特徴を考慮し、選んでいただきたいと思います。また、反射と蓄光、反射と蛍光、蛍光と蓄光などを組み合わせての複合素材も開発され、既に製品化され使用されています。

「避難場所」を表すマークで最近統一マークができたと聞いたのですが?

以前は、緑十字を青の枠で囲んだマーク(図記号)を用いていましたが、「どうみても避難場所と連想しない」とか「宗教上の理由から問題がある」などの理由により図記号の見直し作業が進められ、2002年3月に下記のような現在の図記号がJISに制定されました

ステッカー・シールで貼ったりハガしたり繰り返し使用できるものはありあますか?

再剥離タイプの “のり” があります。剥がす際も “のり” が相手側に残りません。

道路・路面に表示したいのですが、どのような方法がありますか。また適している素材は?

道路(路面)に表示する場合は、次のような方法が考えられます。

•ペンキなどで直接書く
これは、資材を現場に持ち込み路面に直接ペンキなどで書くか又は塗装し、焼付処理を行います。長い距離に有効です。

•シートを貼る
予め印刷したシートを路面に貼る(感圧タイプと熱圧着タイプがある)ことになりますが、やはり靴などで踏まれますので、できる限り表示内容が消えにくくする必要があります。また使用する素材も切れたり剥がれたりしにくい素材を選ぶ必要があります。
表示内容を消えにくくする方法もいくつかあります。お問い合わせください。

•埋め込む
路面のその部分を切り取り、その跡にタイル状(厚み10mm~30mm)のものを埋め込み、周りとの高さを合わせます。表示内容の欠落・耐久性ではこの方法が一番適していると思われます。

上記3つは、いずれも施工後のメンテナンスは不可欠です。

標識に貼り紙やら、落書きを予め防止する方法はありませんか?

印刷後、特殊なポリウレタン樹脂の粉末を表面に塗装すればある程度の効果があります。詳しくは、資料をご請求ください。

蓄光材料は、何時間ぐらい光っていますか?

残光時間については、以前は20分ほどで目に見えないほどに減光していましたが、新しく開発された蓄光素材は8時間ぐらい経過してもボヤーと光って見える素材があります。

輝度の単位はcd(キャンデラ)で表しますが、最低3mcd/㎡がないと見えないといわれています。尚、3mcdは星明り程度です。

警告表示ラベルは、「安全標識」の範疇に入りますか?

用語の定義では、“安全色と幾何学的形状を組み合わせた基本形によって、一般的な安全のメッセージを伝え、図記号を加えることによって、特定の安全のメッセージを伝える標識。”(JISZ9101より)となっており、明らかに「安全標識」の範疇に入ります。

街でよく見かける「非常口」のマークを自由に使っていいですか?

「非常口」マークは、我が国が開発しISOに提案し、ISOでも高い評価を受け、国際規格となったものです。一目で「安全な方向を表す図記号」として普及してきました。したがって目的(安全・避難)以外(例えば企業のロゴマーク、趣味など)に使用されますと混乱を招く恐れがありますので自粛をお願いします。

駐車場の出口と入口標識の色は決まっていますか?

JISZ 9103によると、入口は「青/白」で良いですが、出口については駅舎、改札口、ホームなどの出口となっていますので「黄/黒」が望ましいと思います。

新しいJISで「菱形」が廃止されたと聞いたが?

危険標識に使用していた基本形状の「菱形」がJISZ 9101:2005で廃止となりました。これは国際整合化を諮ったことによるものです。それでは廃止された「菱形」の標識はどのような標識になるのか。図は、改正前のデザイン(左)から新デザイン例(右)です。図記号は、ISO及びJISにある「電気注意」を用い、外国語(英語)を併記しています。明らかに新デザインの方が国際化にも考慮しており優れていると思います。

反射シートについて、JISZ9101の表3、JISZ9103の表6にタイプ1、タイプ2と記載されていますがこの分類はどのような分類なのでしょうか?

タイプ1、タイプ2は種類を表しています。しかし、反射係数を見ると等級(クラス)を表しているようにも思えます。JISZ9101は、対応国際規格であるISO3864-1をIDT(一致規格)としたJIS規格ですので、原文のままタイプ1、タイプ2としています。

反射シートの種類には、タイプ1に相当する封入レンズ型、タイプ2に相当するカプセルレンズ型、そしてプリズム型があります。一般的にプリズム型は高い反射性能が可能といわれています。

製品取扱説明書の注意事項には文章だけではなくマークなどを入れる義務があるのでしょうか?

マーク(図記号)を入れなければならないという決まりはありません。しかし、文字だけの表示では果たして使用者が読む気になるでしょうか。
また、咄嗟の判断に間に合うでしょうか。マーク(図記号)が入っていることによって目に入ってくる第一情報で「危険・警告・注意なのか」、「指示(○○しなさい)なのか」、「禁止(してはならない)なのか」、「安全なのか」が一瞬の判断が可能です。ということは注意喚起に繋がるのではないでしょうか。

取扱説明書に記載したいのですが、危険注意を喚起する何かマークはありますか?

JIS0101(消費者用警告図記号)がありますので参考にしてください

配管識別表示について、①色は規定されているか、②その他の文字を加えてもよいか?

①について、色はJISZ9102(配管系の識別表示)で規定されています。そこでは各色の色度座標の範囲も指定されています

②について、文字を加えても良く、その方が配管内にどのような物質があるか分かりやすいと思います。

ISO3864-2(製品用安全警告ラベル)のJIS化の予定はありますか?

消費者用警告ラベルに関しての規格としてJIS S 0101(消費者用警告図記号)がありますが、産業関係の警告図記号のJISはありません。したがって産業界よりJIS化のリクエストが多く寄せられているのは事実ですが、今のところ予定はありません。

ビジュアルデザイン分野における試験問題の中で電子機器使用禁止、非常口、一般指示などの図を使用していますが使用するについて問題はないでしようか?

出題の中で使用するということですので特に問題はないと思われます。但し、正しいデザインにしていただく必要があります。お問い合わせの3種類の図記号についてはJISZ8210(案内用図記号)にあります。

JISZ9107範囲と分類について、①警告ラベル関連は、安全標識の範疇にはいりますか? 又、②安全標識と認識される場合、警告ラベルは「感圧接着剤」に分類されると解釈してよいですか?

2008年版のJISZ9107では安全標識の分類表示が義務付けられています。それによると①警告ラベルは安全標識です。②ラベルには接着剤を用いていると思われますので、取付方法の項目で“感圧接着”となります。

当社の機器の機械が熱くなる部分に「高温注意」というシールを貼ることを考えていますが、ネット上などで確認すると色が決まっているようですが、モノクロではダメでしようか?

JISZ9101において安全標識に用いる場合の色の使用と範囲が定められています。因みに「高温注意」に用いる色は黄色です。マンセル値は7.5Y 8/12です。

線路の踏み切り遮断機棒の色について、一般的には黄色と黒のストライプですが、事故防止の為にもっと目に付き易く「蛍光ピンク」を使いたいが?

該当するJIS踏切諸施設―安全色彩(JISE3701)では、遮断機棒の色は黄色と黒のストライプと決められています

誘導標識について、JIS規格に適合しなければならないと云われたが?

JISではなく消防法第28条の3第6項でデザイン及び色が決められています。

視覚障害者誘導ブロックの種類とJIS規格の内容を知りたいのですが?

JISの規格番号はJIST9251(視覚障害者誘導用ブロック等の突起の形状・寸法及びその配列)です。種類としては、注意を喚起する「点状突起」と移動方向を指示する「線状突起」の2種類です。当該規格では点状突起及び線状突起の形状・寸法・間隔・配列が定められています。

「注意」を喚起するため黄色と黒の縞模様を作成したいのですが、JISで幅など基準が定められていますか?

JIS Z 9101によると、黄色と黒の幅について具体的な数字は定めていませんが黄色と黒の幅は同じとなっています。また、それぞれの斜線の角度は45°と定められています。その他の色の組み合わせとしては赤/白、青/白、緑/白があります。

警告表示ラベルの三角マーク内の黄色や他の警告の色がありますが、色は規格で決まっていますか?

それぞれの色については、JIS Z 9103で規定されています

安全標識に使用する図記号の基本形(丸に斜線、丸、三角、四角)の外縁線はつけなければならないものですか?

当件(基本形の外縁線)については、以前より問い合わせの多い事柄でした。ISOでも基本形の外縁線については、不要ということで、最新のISO3864-1では外縁線は取っています。

「エレベーター」「エスカレーター」「身障者用スロープ」「トイレ」などの標識を作成したいが、バリアフリー新法によると図柄は“日本工業規格Z8210を使用のこと”となっている。どうすれば入手できるか?

これらの図記号は、交通エコロジー・モビリティ財団がWeb上で公開しています。ダウンロード先はhttp://www.ecomo.or.jp/です

これまで、「危険」「警告」を表すのに菱形で黄赤を使ってきたが廃止となったと聞いたが?

改正JIS Z 9101:2005では菱形で黄赤は廃止となりました。改正JIS Z 9101:2018でもありません。警告は正三角形で色は黄色です。

「非常口標識」について、JIS規格に適合しなくてはならないときいたが?

「非常口標識」図記号はJIS Z 8210の附属書JAの表JA.3に参考として記載していますが、標識は消防法第28条の3第6項でデザイン及び色が定められています。

社内用安全啓発ポスターでテーマは「保護具着用」の作成に保護具のイラスト(例、ヘルメット、安全靴など)があれば紹介してください。

ISO 7010には、ヘルメット、保護メガネ、保護手袋などが登録されています。

ISO 3864-2(製品用安全警告ラベル)のJIS化の予定はありますか?

消費者用警告ラベルの規格としてJIS S 0101(消費者用警告図記号)がありますが、家電製品を対象としており全産業を網羅しているとは言えません。それよりも図号関係図記号がそれぞれの産業ごとに分かれていますので整理が必要と思います。機運も出てきましたので検討課題になると思います。

情報検定の際にビジュアルデザイン分野における試験問題の中で「電子機器使用禁止」「一般指示」などの図記号を使用していますが問題はないでしょうか?

出題の中で使用するということですので問題はないと思います。但し、正しいデザインをお願いいたします。

JIS Z 9107範囲と分類について、

①警告ラベルは、安全標識の範疇に入りますか?

②警告ラベルは、「感圧接着剤」に分類?

①警告ラベルはシールタイプであっても安全標識です。

②ラベル・シールには接着のための接着剤を用いていますので取付方法の項目は「感圧接着剤」です。

機械が熱くなる部分に「高温注意」シールを貼る予定ですが、ネットなどで確認すると色が決まっているようですが白/黒ではダメでしようか?

JIS Z 9101で安全標識に用いる色の使用と範囲が規定されています。それによると「高温注意」に用いる色は黄/黒です

配管識別に用いる矢印及び形は規定されているか? 又、その他の文字を加えても良いか

①矢印及び色について、JIS Z 9102(配管系の識別表示)で規定されています。

②文字を加えることについて、文字(テキスト)を加えることは可能です。

JIS Z 9107の表2の副分類について、りん光輝度の区分(JA、JB、JC、JD)は、この場所にはこの区分のものと、規格票には触れていないが?

当件は、対応国際規格のISO 17398に合わせたものですが。ISOもJISも特に「ここには〇〇」と規定していません。“蓄光材料”は励起光(取り付ける場所の蛍光灯・LEDなどの照度が影響する)により4区分の中から選んでください。

JISで図記号の下の文字は規定されているか?

図記号の近辺に入れる文字については、規定されていません。文字は外国の人にも分かるよう少なくとも3カ国語(例: 日本語、英語、中国語)が望ましい。

「自転車専用レーン」の標識は決まっていますか?

道路交通法施行規則の一部改正で、バスレーンだった専用通行帯(同規則327の4)に新たに自転車を描いた「普通自動車通行帯」(327の2)を追加した。

「自転車専用レーン」の標識は決まっていますか?

道路交通法施行規則の一部改正で、バスレーンだった専用通行帯(同規則327の4)に新たに自転車を描いた「普通自動車通行帯」(327の2)を追加した。

道路標識の設置について、工場内など私有地に設置する場合も許認可が必要ですか?

これは屋外暴露に変えて促進で、試験機関等で行うものでタイプ1-A-aは1000時間、2-A-aは2200時間としている。これは使用場所で選択できるようにしている。

警告ラベルについて、家電製品に透明地に図記号が白のシールを貼ったものをよく見かけるが規格上許容される?

製品に図記号及びテキストの色を白にしたものを良く見かけます。許容されるかとなると許容できないですね。しかしコストとかいろんなことを検討された結果そうなったと思います。賛成はできませんが注意を促すことは理解できます。何も表示しないよりは良いのかなと受け止めています。

一般の標示物(標識・看板等)で、低位置に設置し通行者に危険を及ぼす恐れがあるので指導をお願いします。

安全を確保するための安全標識が結果として危険を及ぼすのは言語道断です。当会では、どうしても定位置に設置する場合は、①コーナーを丸くする、②底辺及び角にクッション材で保護するなどを推奨しています。

「携帯電話使用禁止」という図記号を良く見かけるが「携帯電話使用可」という図記号はJISなどにないですか(病院関係者)

「携帯電話使用可」という図記号はISOにもJISにもありません。しかし連絡に必要な場所などあるのでしょうね。ただ、図記号作成の基本である基本形状には、禁止(赤)、注意警告(黄)、指示(青)、安全状態(緑)、防火(赤)で、「してもよい」及び「〇〇可」というカテゴリーがなく今後の課題ですね。

工場内に安全を確保するための通路を設けたいのですが色はJISなどで決まっていますか?

安全確保の通路という意味で安全状態を示す色として「緑」があります。多くの工場で「緑色」に塗装した安全通路を良く目にします。

標識に関するお問い合わせ・ご質問はこちらへ

info@signs-nsa.jp